***RISING SUN ROCK FES 2005 report***

今年初参加のRISING SUN ROCK FESTIVAL
20代のうちに、音楽とともに朝陽を迎える!という意気込みを胸に、
遠路はるばる北海道まで、なんと1人で行ってきました!

 819日 


山形県酒田市から、センチメンタルを乗せて、青森を経由して、札幌へやってきました。shizuccaです。前日PM6:00に出発した電車は、4時間かけて青森に到着。札幌行きの電車「はまなす」に乗り換えたら、RISING SUN ROCK FESTIVALを目指す若者でいっぱいでした!乗車率100%以上。8時間の長旅を、座席なしで過ごす子も多かったっぽい。ご苦労様です。でも、そんな「旅」な感じも、このフェスのいいところ!

電車で実家→青森→札幌に行くのは初めてで、車窓から見える東北の町のスライドショーは、なんだか新鮮で、これから初めて行くRISING SUN ROCK FESTIVALへの期待と相まって、わたしの胸を高鳴らせてくれた。青函トンネルも初めて。ドキドキ、ワクワク。

札幌駅には、朝6:00過ぎに到着。開演時間の15:00まで、まだたっぷり時間があるので、駅近くの漫画喫茶で、スープカレーのお店やら、おしゃれカフェやらを検索して時間つぶし。RISING SUN ROCK FESTIVALの情報も、ここにきて一気に収集!天気予報は相変わらずの「雨」。札幌に向かう電車の中で、生理きた。1人フェス・雨・生理。なかなか揃わぬ悪条件の中、それでもなかなか会えないあんなバンドやこんなバンドに会えるのが楽しみであります!


今日お世話になるホテルに荷物を預けて、向かう先は「
石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージ」!最寄の「麻生駅」からシャトルバスが出ています。ホテルから会場へ向かう間、奇跡的な晴れ間!神様、ありがとう!このまま朝陽拝ませて!と祈りつつ、バスに揺られること30分くらい?巨大な会場が見え隠れ。いよいよ、北の大地の音楽祭り会場にやってきました!ゲートをくぐると、そこはテントサイト!その向こう側に一番大きなSUN STAGEが「どしっ」と構えています!うわー。どきどき。
シートゾーンにシートを敷いて、物販に。途中で、ネッ友:あんこちゃんと初対面!初めての1人フェスにいろいろアドバイスをくれたり、「だいじょぶですよー」って勇気付けてくれた子。今回も、何度も連絡をくれたりして、本当に助かった!そんなあんこちゃんとご対面!はじめましてー。さっぱりしているいい子だー!物販見つつ、乾杯!好きな音楽の話をしていると、年の割(21歳?)に、わたしが大学生の時(10年位前?)に聴いていた音楽が大好きだということが判明。今回のお目当てはフィッシュマンズだそうな。渋いねー。
あんこちゃん:スカパラで踊る、shizucca:プレデターズ初見のため、また後ほどお会いしましょう。ということで、あんこちゃんとはお別れ。っちゅうことで、当フェスの幕開けは、プレデターズに任せました!

THE PREDATORS
言わずと知れた豪華バンドが、EARTH TENTのTOPバッター!音源持ってなかったけど、さわおもじろちゃんも楽しそうなのを見て、いーなー、と思った。遊び心と音楽への愛が詰まったアクトだったと思う。入場規制になるかと思ったけど、するする前の方行けたし。

RIP SLYME
何気に降り出した雨を横目に、あんこちゃんと再集合。さらっとごはんを食べて、SUN STAGE前方へ。今年はいろんなイベントに出まくっているRIP SLYMEです!雨が本格的に降り出したけれど、パリピーポーには関係なし!何度聴いても「楽園ベイベー」はこの夏を称えたくなるし、「JOINT」では飛び上がったり、ステップ刻みたくなる!雨がうっとうしくて、目を開けててもステージがぼやけちゃったりしたんだけれども、それでもやっぱりこんだけ楽しいのは、RIPだからなかあ。

レミオロメン
リップの時に降り出した雨が、その雨足を強めた頃、EARTH TENTではレミオロメンのアクトが始まろうとしていた。武道館をいっぱいにした彼ら。アーステントはちっちゃ過ぎじゃない?案の定、前の方まで行ったはいいが、ぎちぎちのパンパン。でも、こんな間近で見れることに感謝しなくてはね。
「今年のフェスはこれが初めて!」というレミオロメン。♪びしょぬーれだけどさーよーなら♪って曲が雨が打ちつけるテントに響き渡った。「電話」では、離れて暮らす2人の不安とか焦がれる感じとかが、自分がはるか遠くまで一人ぼっちでやってきてしまったこととか、それでもこんな遠い町でもステキな音楽たちに囲まれている幸せと地味にリンクして、嬉しくなった。そして、「電話」はやっぱり名曲で、あの日のまま、色あせずに胸に響いてくる。
正直、前に行き過ぎて、いや、混んでたからしょうがないんだけど、ちょっと余裕の無い感じで、拳は飛んでくるし、足は踏まれるしで、自由に動けなかったんだけど、それでも、レミオロメンの演奏で、こんなに人がごろんごろんに転がって、ぐわぐわ入り乱れてるっていうのが嬉しかった。
雨のことなんて、もはや気にならなくなった頃、不意に「雨上がり」を演奏した彼ら。宇宙のキラキラした空間に放り込まれたようなイントロで始まるこの曲は、サビで♪雨のち晴れ模様♪という歌詞を迎える。その雨さえもいとおしく、だからなお、その後の雨上がりの晴れた空が、一層大切に思える曲。最初っからやるつもりだったのかな?したらすげーや。いつか僕らは見えるかな?虹のかかる空を。見れたらいーな。そんなことを思ってたら、藤巻亮太が「晴れてない?」だって。晴れてたんだよ!すごいよ!虹はね、かかってなかったんだけどね。晴れてたの。ちょっと泣きそうになったよね。
レミオロメンのいいところ、それはその季節感。美しい言葉。伸びる声。誰にも寄り添う、等身大の歌。かと思えば、スケールの大きな曲も、その等身大の感覚で歌いきってしまうところ。
ラストは「南風」。その愛に溢れた曲で、本当に世界が巡ってしまいそうな感覚に陥って、笑顔で踊りまくった。すごく、いいバンドだと思う。レミオロメン。ありがとう、と言いたい。

YOUR SONG IS GOOD
初のRED STAR FIELDは、初見、ユアソン。ああ!楽しい!やっぱ、アレだ。スカとかいいわ。みんな踊り狂ってて、余計なこと考えなくてすむし、フロア全体がダンスフロアみたいになってて楽しい!しかも、ユアソンって、フロントマンがよくて。ラップスタイルとかも取り入れてて、で、そのフロントの人がラップするんだけど、トークもうまいし、楽しかった!すんごくピースフルな空間だったと思う。このジャンル、もちっと勉強しようっと。

POLYSICS
まともに見るの初めてかも〜、POLYSICS!今までキワ物扱いしててごめん!こちらも超!楽しかった!曲の最初から最後まで、キュワーンって押しの一手で進んでいく感じ?息つく暇もないくらい。ひたすら踊った。踊りまくった。「KAJA KAJA GOO」は、めちゃくちゃ盛り上がった!最後は、RIJFのDJで、絶対「シーソーゲーム」をかける(って言うか歌う?)ハヤシへのオマージュ?♪勇敢な恋の歌だとかカンケイないー♪って曲。これも盛り上がった。あー、楽しかった!
アルバムが発売されるらしくって、「MUST BUY! or DIE!!」って叫んでた、ハヤシ。聴こう、聴くのだ。そして、来年またフェスで「POLYSICS or DIE!!」って叫ぶのだ。

電気グルーブ×スチャダラパー
はるか北海道まで、しかもはじめてのフェスに1人で参加することを決めたのは、「電グル×スチャ兄さん」の出演が背中を押してくれたっつーのもある。大学生の時住んでたアパートの一番近くにあったレンタルCD屋さんは、そのセレクトがとにかくよくって、東京No.1ソウルセットとかサニーデイサービスとかASA-CHANG&巡礼とか、嶺川貴子ちゃんとかホフディランとかかせきさいだぁとかフィッシュマンズとかカジくんとかヒックスヴィルとか、なんとキミドリとか(こないだ銀杏:峯田がBRIDGEという雑誌でサンボ:ぐっさんに薦めてた、今はなきHIP HOPグループ。当時、こだま和文さんとかとコラボってた。すげーでしょ?)、とにかく品揃えとレコメンドの仕方がすごく好きだった。いろいろ勉強さしてもらいました。
当時、スチャダラはもうすっかりメインストリームだったけれど、さんぴんキャンプとか興味あったし、なんと言っても、10年の思いを超えて、今日初めて会えるわけですよ!当時好きだったグループに!しかも電気グルーブ付き!普通に生きてたら、絶対会えなかっただろうなー、電気。
この気合とはウラハラに、ギリギリの時間に会場入りしたわたし。入場規制寸前だったけれど、まんまとテント内に入れました!…と思ったのもつかの間。全然見えない…。超悔しいので、テント外から見ることに。シンコくん&卓球のWDJ。瀧とアニ、BOSEくんというキャラ立ち3本マイク!す、すごい…。瀧&BOSEくんのポンキッキーズを見てきたわたしとしては、なんとも感無量!
もちろん「聖☆おじさん」をやって(感涙!)、アニと瀧のMCバトルをやって、お互いをうざいってくらい褒めあって、卓球が腕を左右に揺らしているのにびっくりして、やっぱりBOSEくんは場をまわすのがうまいなあ、と感心して、ほんと、楽しくて嬉しくてしょうがなかった。でも、一番楽しかったのは、「トワイライト」っていう曲ね。その電子音とリードの流れと、♪スペースナイトからの盛り上がり、ぜーんぶ、1から100まで楽しかった!タオルを手に巻いてグルグルまわして、跳ねて、踊って、ステージを見まくった。
DG×SDPは本日を持って解散します!普通のおじさんに戻ります!だって!もったいない!でも、超おもしろかったからよし!BOSEくん、キャップ脱いでなかった?だいじょぶ?あー!楽しかった!

THEATRE BROOK/BRAHMAN
レッドでタイジさん始まるまでの間、物販行って明日着るT-シャツ買おう!と思ってたのに、お目当てのT-シャツが売り切れ。雨も非常に強くなってきた!とりあえずレッドに向かうも、カッパをシートゾーン@SUN STAGEに置いてきてしまって、このままの状態で見るのもしんどいなー、と思い、今日は帰ることに。チラ見したタイジさんに後ろ髪を引かれつつ。
サンステージに向かう道中、雨足は強くなるばかり。荷物をまとめて帰り準備をしていると、ステージではトシロウが熱いステージ中。焦れるように歌ってた。こちらにも激しく後ろ髪を引かれつつ、でも、いつかの小岩井ロックフェスティバルの時のように、衝動的な殺意を抱く前に帰宅。

ホテルは麻生駅から二つ目の駅前。移動はかなり楽なのだけれど、なにぶん服も靴もびちょびちょなので、明日の朝は早起きしてコインランドリーでお洗濯しなくては。疲れたので、さっさと寝る。

 820/21日 


昨日すっかり濡れてしまったお洋服をコインランドリーで洗濯→乾燥機で乾燥。靴を洗ってドライヤーで乾かす。ホテルチェックアウトの準備。そんなんしてたら、もう10時!さあ!さあ!出発!


いつだって、この会場に入る時は胸が高鳴る。入り口前方のステージと、そこに向かってテントを張っている人たちのハッピネスが、この空間をとても極上のものにしているとおもう。音楽と、アウトドアと、それからそれから、アートとか交流とか、そんなののすべてがこのフェスだ。幸せだ。
今日もシートを敷いて、スタンバイ。まずは物販へ。今日はロクなT-シャツを持ってきてないので、物販で買ってお着替えしようと思って。昨日、お目当てのT-シャツが売り切れていることを知ったので、ま、シンプルな、「いかにも」なやつでも買うかー、と思って。リスバンも買った。
再びシートゾーンに戻って、お着替え&ごはん。激辛スープカレーとビール。カレー、イマイチやったなー。っちゅーか、辛いスープだったよ。カレーではない気がしたなー。でも、あんなもんなのかな、スープカレーって。実はよくわかってなかったり。
今日のスタートはPM1:00。TOPバッターは10-FEETと決めております!ありがとうございます!
10-FEET
好きです、10-FEET。セットリストも、それどころかやってることさえROCK IN JAPAN フェスと一緒だったけど、それでもめちゃめちゃ楽しかった!結構前の方まで行って、ぐしゃぐしゃになりながら踊った。タクマが大きな笑顔で見守ってくれてるなあ、と思った。「VIBES BY BYBES」も「RIVER」ももちろんよかったのだけれども、タクマが叫んだ「長生きせーよ!」という言葉が心に響いた。「今を精一杯生きているから、いつ死んだって後悔はない!」みたいな考え方が美徳みたいにされてる昨今。それでもわたしは、みっともなくても1秒でも長く生きて、いろんなことを見たり聴いたりしたいなあ。。。と常々思ってた。タクマはそういうつもりで「長生きしろ!」って言ったんじゃないかもしんないけど、いや、多分「死んだりすんなよ!」ってことが言いたいだけだったのかもしれないけど、なんかその「長生きせーよ!」っていう言葉に、激しく元気をもらった。最後に、「もし、時間が流れて、ここにいる全員がこの世からいなくなってしまったとしたら、天国でまたライブしようや!」って言ってくれた。も、すんごい好きなバンドだ。あなたたちの、その素直な言葉と笑顔にどれだけ力をもらってるか。感謝してます。

氣志團
去年の10月、ドームで会って以来の氣志團。初めて彼らに会ったのは、今はなき新宿リキッドルーム。初見なのにものすんごく楽しかった。そのトークも佇まいもパフォーマンスも、磨きをかけにかけまくって、人気者街道まっしぐら!な氣志團。のんびりシートから観賞。お客さんのノリが絶好調!じゃなかったのかな?ちょっと焦るような感じも見受けられたけれども、シートゾーンの後ろのほうまで、立ち上がって踊ってたよ!オレンジレンジの曲、♪僕らはいつも石田純一♪って換えて歌ってた。やっぱ、そのエンタテインな感じは天下一品だ!

ELLEGARDEN
エルレとフジとソウルセットがかぶった15:20からのタイムテーブル。めったに見れないTOKYO NO.1 SOUL SET見たかったりもしたんだけど、RIJF最終日、トリを飾って、最高に楽しい想いをさせてくれたELLEGARDENに敬意を表して、SUN STAGEに残留。って言うか、エルレ=サンステージかあ。
10-FEET同様、どの曲も踊りまくれてめちゃめちゃ楽しかったんだけど、細美のMCで迂闊にも泣きそうになってしまった。「RSRFは2年ぶりで(3年ぶりだったかな?)、前はアーステントでやったんだけど、お客さん前3列くらいしかいなくって、それはそれでめちゃめちゃ楽しかったんだけど、今回は一番おっきいステージでしょ?俺たち、フェスの一番おっきいステージでやんの初めてなんだよ。オレンジレンジとか氣志團とかやってるわけでしょ?いや、どのバンドがどうってことじゃなくてね。」って嬉しさを口にしたり、「北海道には想い出があってさー、前に北海道来たときにね、イベンターの人と飲みに行ったのね。そこの女将さんとイベンターの人が知り合いで、女将さんに『あんたも音楽やってんのー?』なんて訊かれて、俺が『そうなんですよー。まだペーペーなんですけどねー。』って言ったら、女将さんにしかられたんだー。『あんたねー、北海道来てもあんたのこと応援してくれる人がいるんでしょ?あんたの歌聴いて感動してる人がいるんでしょ?そんな人が1人でもいるんでしょ?だったら自分のことペーペーなんて言っちゃダメよ!』っつって。俺さー、それ以来自分のことペーペーって言うのやめたんだよね。」って真摯な側面を見せたり。そんなことにうるっときた。
ちょっと前に夏の甲子園連覇を決めた(快挙!すごい盛り上がりだった!おめでとう!)駒大苫小牧高校のお祝いと称して、「こっからはパーティーです」だって。「みんなで歌おう!」って言われて、「何よー、あたしは細美の声聴きに来たんだから」ってヤツは無視していいから!ってことで、みんなで歌って踊った最後の「メイクアウィッシュ」。大きなステージに、映えてたと思うよ、細美の笑顔。

銀杏BOYZ
RIJFに行ったことを知っている友達から、「脱いだ人がいるんでしょ?」ってメールがぱらぱら届いた8月前半。その脱いだ人率いる銀杏BOYZのお出ましです。そんな(どんな?)期待感からか、アーステントは入場規制。会場脇にあるパブリックビューイング(っつーか、大画面)前にも、かつて見たことないほどの人!人!人!
「1週間前(正確には2週間前ね。)、僕は大勢の人の前であることをやってしまいました。あの時は、お客さん全員が敵に見えました。1週間後、僕は北海道に来ていて、なんだかまた興奮してます。」みたいなこと言ってた。あんまり見えなかったけど、多分テントから飛び出て、外にいる人たちのところまで下りてきてた(多分。違うかな?)。焼けてしまいそうなエネルギー。

17時スタートのリリーフランキー×猫ひろし×ピエール瀧@ブラクホール見るために、途中で抜けたんだけど、ブラックホールが長蛇の列で、どうあがいてもリリーさんと猫ひろしを見れなさそうだったので、引き続き銀杏見る。

Strange Love Psychedelico
電グル×スチャダラだけじゃありません!このフェスで垂涎の組み合わせと言ったら、ストレンジラブサイケデリコでしょう!Dr,strange loveにラブサイケデリコ、SINGER SONGERも記憶に新しいホリー堀江君のバンド(と言っていいのかな?)ストレンジラブサイケデリコ!もう、楽しみで、どんな余裕で大人なステージになるのか、胸を躍らせて待ってました!
前のバンド、押すこと30分くらい?っていうか、多分ソウルセットから押してたんだろうけど。雨もパラパラ降ってきました。今日の天気予報は降水確率が高い!高い!いつ降ってもいいように、心の準備だけはしておかなくちゃね。
押しに押して、KUMIちゃん登場!なんか性格悪そうっちゅーか、恐そうっていうイメージだったんだけど(失礼。でも、そういうキャラちょっとうらやましくて…)、ステージで笑うKUMIちゃんは、なんだかピースフル!何度も「愛してるよ!」って言ってくれた。
向こう側のお空が美しく輝いているのを眺めつつ、「もうそろそろ移動しないと、フィッシュマンズ見れないな」なんてことを、哀しいかな、1曲終わった時点で考えなくてはいけなかった。そうこうしているうちに、始まったのは「FREE WORLD」!好き!好き!この曲を耳にしたのに、ステージを離れるなんてことはできなくって、貧乏根性丸出しで聴いてた。
フィッシュマンズはどうしても見たかったので、ストレンジラブサイケデリコ、2曲を聴いてお別れ。短い!

フィッシュマンズ
出演アーティストにフィッシュマンズの名前が挙がってから、このフェスが絶対「記念碑」みたいなフェスになるだろうと予測してた。楽しみで楽しみで、でも、どんなことになるのか想像がつかなかった。フィッシュマンズが見れるのは嬉しかったけど、佐藤伸治の歌世界をどう表現するのか?激しく謎だった。
ストレンジラブサイケデリコから、フィッシュマンズが見れるSUN STAGEへ向かう道すがら、聴こえてくるのは噂のあの人の声。ハ、ハ、ハナレグミだ!うーん。さすがにフィッシュマンズの曲によく似合う声だなあ。すごいなあ。時はまさに夕暮れ時。さっきの雨もあがって、なかなか気持ちのいい時間帯です。ステージ前に到着すると、間もなくハナレさんのステージは終わり。傍にいた方に「この前って誰か歌いました?」って訊いたら、「歌いましたよ。クラムボンの。。。」って!原田郁子ちゃんが歌ったんだ?!がびちょびん!見たかった。それはそれで、ものすんごくステキなステージだっただろうなあ。
熱いドラムを繰り広げながら、ヴォーカル1人1人をこれまた熱く紹介する欣ちゃんが、次に叫んだ名前は…、なんとUA!これまた佐藤伸治の世界観とうまくマッチしてたなあ。「ちょっと後ろ見てみて。すごいきれいやで。」ってUAが言った空は、雲の隙間からキレイなだいだい色が覗いてた。この太陽が、もうちょっとしたら見えなくなって、ぐるーーーっと世界を一周して、カムチャッカやメキシコに朝を運んで、ローマやニューヨークに朝をリレーして、再びわたしたちの前に姿を現すまで、わたしたちはずーーーっとステキな音楽たちに囲まれているんだなあ。と思ったら、この時間が、これまでの時間が、これからの時間が、なんだかとてつもなくありがたく、幸せなものに思えた。
そんな幸せな気持ちに包まれながら、UAに「次はもっとすごいで!」と紹介されてでてきたのは、われらがGOD忌野清志郎!すげー!すげー!フィッシュマンズのT-シャツ着てるよ!佐藤伸治と清志郎、2人とも唯一無二の、いや、そんなこと言ったら誰だってそうだけど、特に存在感のある2人なのに、なんかめちゃめちゃはまってるっていうか、リンクしてた。ちょっと不気味なくらい。多分、後ろの2人も満足だったことでしょう。
最後は、これまでの4ヴォーカル全員と、更にBIKKEまで加えて大合唱!やっぱり、どうしたってフィッシュマンズの2人が嬉しくてしょうがないだろうなあ、って思った。自分のバンドの、大好きで大切なヴォーカル:佐藤伸治の歌を、こんなに豪華な面々に歌ってもらってさ。そう思っただけで、ちょっとジーンと来た。2人にとって、とてつもなく大事なバンドだろうから。
すごく感動して、すごく満たされて、とってもあたたかくなったひととき。北海道まで来た意味は、ここにあった。

ASA-CHANG & 巡礼
初のGREEN OASISで拝見するのは、ASA-CHANG & 巡礼。まっくらな会場、まっくらなステージ。お客さんも、ASA-CHANG&巡礼もみんな座って、ゆったりした時間を過ごす。トークもまったり。時計の針がゆっくり進んでいくのを肌で感じた。瞑想空間みたいになってた。

THE HIGH-LOWS
ASA-CHANG & 巡礼見てるときから、サンステージの音は漏れ聴こえてきてたんだけど、ちょうどASA-CHANG & 巡礼終わったときに聴こえてきたのが「日曜日よりの使者」!♪たとえば世界中が土砂降りの雨だろうと げらげら笑える日曜日よりの使者♪と歌うこの曲は、その無邪気さと強さを手に入れたいなあ、とうらやましく思えるし、それを「日曜日」にたとえる、ヒロトの少年性?みたいのがまぶしい1曲。もう、何年も前の曲なのに、いまだエネルギーとキラメキを失わない曲。その後も、「青春」やって、「相談天国」やって、「俺軍」やった。そのどれもが、めちゃめちゃかっこよくて、そしてあったかかった。人間の温度だった。

真心ブラザーズ
奇跡の復活劇を目にしたのが5月。桜井さんの愛と優しさに、YO-KINGの力強さにやられまくったあの日。RIJFでは、RIPの裏だったため諦めました。今日は見ます、真心。と言っても、至極当然の入場規制。全然見えやしない。「石」の歌や「素晴らしき世界」の歌をやってくれた。途中で花火が上がって、テント外にいたわたしは、すっかりそちらに心を奪われてしまったのだけれども、2人が同じステージの上にたっているという事実だけで、嬉しかった。いつまで見ていられるのかわからないけど、この一瞬一瞬を大事にしようと思った。

忌野清志郎
携帯の電池がなくなりそうだったけど、やっとこさっとこwanmiさんと連絡が取れて、まんまと合流。wanmiさんのお友達:藤井さん(31歳♂)も一緒に。とりあえず、ごはんでも食べますか、ってことになった。藤井さんは本日めでたく31歳のお誕生日を迎えられたということで、「1杯おごりますよー」なんて言ったはいいが、食材調達はばらばらに散ったため、結局何もご馳走できず。ごめんなさい、藤井さん…。わたしは「石狩丼」なるものを購入。うに・いくら・鮭・ホタテがふんだんに散りばめられた一品。1000円なり。贅沢。再び3人集合して乾杯。wanmiさんは妹と、藤井さんはお友達と、それぞれ2人で参戦してるらしいんだけど、今の時間帯は別行動みたい。そして、すぐそこのSUN STAGEはROSSO→SHERBETSの時間帯。造詣も浅く、思い入れもあんまりない2組でして。ゆえに、3人でおしゃべり大会。3人が3人とも東北出身だったり(wanmi:福島、藤井:秋田、shizucca:山形)、年齢も近いってこともあり(あえて公表せず)、音楽遍歴とか、4月に宮城で開催されたARABAKI ROCK FESの話とか、どこまで遠征に行くのか?とか、過去のRISING SUNのこととか、そんな話をだらだらと。SUN STAGEはすっかり時間が押しているらしく、清志郎の登場時間を過ぎてもなおベンジーが歌っていたり。その間、またおしゃべり。寒いけど、眠い目をこすりこすり。いや、この時間ほんと寒かった!そして眠かった!北海道恐るべし!
そんなこんなで、予定時刻を30分ほど過ぎ、わたしたち3人がスタンディングゾーンで「今か今か」と待ちわびていると、GOD登場!もう、何度も言うけど、50歳を過ぎてあの格好とあのテンションはずるい!おっさんの余裕と図太さ、少年の無邪気さと奔放さ、その全てを内包して、この人はこんなにも輝き続けている。このキャラで「NO!戦争!NO!核兵器!」みたいなこと言われたら(ちなみに今回は言ってないけど)、なんだかちょっと勇気を出せば簡単に実現できるんじゃない?って思えるくらい。っていうか、それぐらいハッピース!なヴァイブスをこの人が持ってるからなんだろうけど。
ヒロシのパクリで、「最近息子が口をきいてくれません…キヨシです…」「妖怪大戦争という映画に出ています。角川が社運をかけた映画です。かけるところを間違ってます…キヨシです」というギャグを連発。そして、妖怪大戦争の歌を。この映画、豪華出演陣の割には、「妖怪」という特性上、メイクがすごくて、誰が誰だかわかんないんだけど、清志郎と竹中直人だけははっきりわかりました。そのままで「妖怪」成立してました。やっぱり、ステキだ!
最新アルバムにもゲスト出演しているヒロトをステージに招待!「REMEMBER YOU」をやったり、「雨上がりの夜空に」をやったり。この2人の「おっさん」で「少年」な感じがなんとも似ていて、にたにたしてしまった。ていうか清志郎、いろんな人とコラボる貪欲さはやっぱりステキだ!最後はなんとも昇天!な曲「気持ちE」で〆。その歳で、無邪気に歌うなよ、この曲を。なんだかもう幸せすぎだ。
多分みんな幸せすぎたんだろう。アンコールの声が。それに応えるGOD。歌う曲は「JUMP」!最新シングル(多分)であるこの曲で、こんなにも盛り上がれるなんて、やっぱり神だ!いつだって、わたしたちの主題歌みたいな曲を歌ってくれて、いまだに光を放ち続けるGOD清志郎。高く、高くジャンプしたら、なんかいろんなものが昇華された気がした。
アンコール終わりで、メンバー全員で肩を組んでお辞儀してくれた。みんながみんな、大人で余裕で、でも少年のように純粋そうで、ほほえましかった。

ASIAN KUNG-FU GENERATION
時は深夜1:00。すっかり眠かったので、wanmiさん、藤井さんとお別れして、シートゾーンで仮眠。さすがにちょっと寒かったので、もこもこトレーナーを着用。時間押しのせいか、トワイライトブレイクもままならぬまま、普通にセットチェンジを終えてアジカンスタート。
いやー、久々、アジカン。その昔、ワンマンにも何度かお邪魔しましたっけね。バキでもロキノンでもスルーしてたから、結構久しぶりだ。選曲、なかなかよかったのでは?ってもう覚えちゃいないけど。楽しかった。当たり前のように楽しかった。ごっちの、本当は狙いでしょ?としか思えない「つぶやき」も久しぶりに聞けたし。

CRAZY KEN BAND/くるり
眠いのと、ちょっと寒いのと、体力心配のため、けんさんバンドとくるりは寝ながら聴いた。ってか、「眠りながら」なんで、ほとんど聴いてない。3:00からのビークル@アーステント行く予定だったのに、そんな元気はすっかりなくなってしまってた。
全く機能してない頭と耳で、ほんのーり♪俺の 俺の♪というけんさんの声を聴いた。きっしゃんの声は、聴いたのかどうかすら覚えてない。そんな2時間。でも、うたた寝(つうかガン寝?マジ寝?)の向こうでクレイジーケンバンドやらくるりやらの音楽が鳴り響いてるって、これ、相当幸せじゃない??

斉藤和義
とうとうやってきました!RISING SUN ROCK FESTIVAL2005、泣いても笑っても最後のアクト!せっさんです!実は、これまでせっさんまともに見たことなくて。でも、初参加のライジングサン、大トリをつとめるのが彼って聞いて、「一度は見ておけってことかなー」なんて、勝手に意味を持たせてみたりした。
ステージに登場したせっさんは、なんとも普通のにいちゃんっつーか、普通のおっさんつうーか。華もあるわけじゃなし。それどころか、いまだに路上とかでギター弾いてそうな佇まい。そんな彼がこのフェスのラストアクト。民生が演奏し、ハイロウズが高らかに青春を鳴らし、清志郎を経て、けんさんがシャウトしたSUN STAGEのラストを、この人がどんな風に締めくくってくれるのか、楽しみ楽しみ。
懐かしのデビュー曲では音楽に対する愛情がポップに溢れ出してたし、中学生のときに意味もわからず歌ってた「モルダウの流れ」では、なんだかその悠久の流れに、時を越えて身を委ねられるような不思議な感覚に包まれた。なんとも私的な歌でありながら、それでも大多数の人たちの、ひとりひとりの毎日に「ぴとっ」と寄り添うような「歌うたいのバラッド」。せっさんの声と、この時間帯と、これまで長い時間を音楽とともに過ごしてきたわたしたちの思いとが、がっちり合って、なんとも幸せだった。♪愛してる♪と歌うせっさんの声が、頭の中でリフレインする。
新曲もよかったし、実は何気にせっさんの真骨頂とも言うべき「彼女は言った」(だっけ?タイトル自信なし)では、テンションの上がりきったわたしたちを喜ばせてくれた。いや、めちゃめちゃセクシーでしたよ。華ないとか言ってごめんね?ちょっと惚れた。いや、だいぶ惚れた。ドラムは元くるりのもっくんだ。
斉藤和義のラストソング、そして、2日間続いたこのフェスのラストソングは、なななななななんと!「歩いて帰ろう」!♪デッデッデ♪っていうイントロを弾いては切ってを繰り返し、わたしたちをじらすだけじらしたせっさん。このまま一生じらし続けてくんないかな。そして永遠に終わんないで欲しいな。なんて思ったけど、始まった「歩いて帰ろう」は素晴らしすぎて、楽しすぎて、信じられなかった。帰りたくなんてなかったけど、残念ながら美しい朝陽は拝めなかったけれど、せっさんと迎えたこのフェスのラストは、宝物だ。頼みもしたいのに、毎日やってくる同じような朝。でも、今日だけは、特別な朝だ。だって、このステージには嘘なんてなかったから。ごまかしなんてなかったから。その全てが真実で、真っ向勝負で、がぶり四つな時間だったから。だからやっぱり、今日は特別な朝だ。

せっさんのアンコールはなしで、主催者の方がご挨拶。泣きそうになった。遠く北海道の地までひとりでやってきて、2日間、雨が降っても寒くても頑張った自分を褒めてあげたい。そして、全てのアクトの中で、特にせっさんに「ありがとう!」を言いたい。幸せな、あたたかい、そしてちょっとくすぐったいような恥ずかしいような、そして、元気に歩き出せるような気持ちにしてくれてありがとう!ごはん食べて、荷物まとめて、今日は、歩いて帰ろう!

総括

初めてのRISING SUN ROCK FESTIVAL。しかも1人参加で、ちょっとだけ不安はあったものの、それ以上に、期待で胸がいっぱいだった。アーティストのセレクトがとにかくよくって、「いろんな世代の人に楽しんでもらえるフェス」ってのがよくわかるラインナップで、イキのいいバンドから、いまだに輝きを失わないベテランバンドまで、音楽好きが泣いて喜ぶようなアーティスト目白押し。追加アーティストが発表されるたびに、ドキドキとワクワクが膨らみ続けた。フィッシュマンズというバンド名を公式HPで拾ったときには、天と地がひっくり返ってもおかしくないくらい興奮したし、DG×SDPが見れるとわかったときには、軽く小躍りした。
RIJFが終わって、RSRFのことを気にしだした頃、北海道の天気を告げる天気予報は「雨」。RSRFの敵は「寒さ」だと思っていたのに、そこに「雨」が加わって、テントも張ってないし、どうしよう?と不安になったりもした。毎日毎日、11:00と17:00に発表される天気予報とにらめっこ。とうとう傘のマークが消えることはなく、相当な覚悟を決めてのりこんだ北海道。バスに乗っている間に、奇跡みたいな晴れ間が覗いた。前にACIDMANのライブに一緒に行った斜めちゃんに「晴れたね!」ってメールをしたところ、「エゾは晴れます!」と頼もしいメールをもらって、どれだけ背中を押されたことだろう?さすがに初日は雨に悩まされたけれど、初日以上に降水確率の高かった2日目(降水確率:70%!)は、ほとんど雨も降らず、それどころか、ぱらぱら降った雨の後には、うっすらだけどキレイな夕焼け空が広がって、すごくありがたい気持ちでいっぱいになった。
ブラックホール、ボヘミアンガーデンを含む全7ステージを沸かせてくれたアーティストの皆さん!見たくても見れなかったアクトがいっぱいありました(ドーパン、キンブラ、デパペペ、フジ、エゴラッピン、ピロウズ、勝手にしやがれ、ソイル。あふりらんぽ見てみたかったし、KEMURIで踊りたかった!)。結局ブラックホール、ボヘミアン、ムーンサーカスのステージはどれも見れなくて残念だった。それでも、わたしの前で素晴らしいステージを繰り広げてくれたあなたたち!ヨダレもんのコラボを披露してくれたDG×SDP、ストレンジラブサイケデリコ、フィッシュマンズ!音楽の楽しさをこれでもか!っていうくらい感じることができたよ!ありがとう!
今回もいろいろお世話になりました、wanmiさん。はじめましてだったのに、楽しいお話をしてくれた藤井さん。こちらもはじめましてで、フェスについていろいろ教えてくれたり、勇気をいっぱいくれたあんこちゃん。みんなみんな本当にありがとう!

会場は、なんだか学園祭っぽい、手作りのノリで、自由にアウトドアを楽しむ人もいれば、音楽楽しむ気満々な人もいて。アートの出店もいっぱいあったし、パフォーマンスをしてる人もいて、なんだかROCK FESTIVALでありながら、「ROCK」よりも「FESTIVAL」の要素が強い感じがして、嬉しくなった。大きなお祭り。そして傍らに音楽が。そんな感じがね、すばらしくハッピーだったよ。リストバンドチェックのユーモアにも感心したし、なんと言っても、ごみの分別13種類はすげー!すごくハッピーでピースな空間。スタッフの皆さん、お疲れ様です!
結局朝陽は拝めなかったけれど、それでも、あれだけの音楽と、音楽好きの仲間たちと一緒に、夜を徹して騒いでいられたのは、とっても貴重な、大切な経験であり、時間だった。再び空が白んだ頃に聴いたせっさんの声は一生もんだ。
朝陽は来年リベンジ。テントも張りたいな、とこっそり計画中。

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